これは揺れ動く感情の物語。

ちょいお久しぶりに沼津へ釣りに行ってきました。
多比港横の堤防。ろくなの釣れず。
まぁそれはいいとして。
同じ釣り方をしている先行者のおじ様にご挨拶して、ちょっと離れたところに入らせてもらいました。
丁寧な方で、いろいろお話させてもらっていい人だったな。
お互い全然釣れず「まだ水温が上がらないんですね～」なんて。
我々、黒鯛を狙った紀州釣り、という釣りです。

昼を過ぎた頃かな。２人のおじさんが車でやってきました。
釣りするではなく、様子を見に来たような感じ。
俺の横で釣ってたおじさんとはちょっと顔見知りらしくて、なんやかんや会話してたんだけど。
そのうち２人組は俺の方にもやってきました。
いろいろ話し掛けられたんだけどね。
２人のうち１人が。なんつーかこう。自信満々なタイプで(笑)
やれお前の仕掛けはああだ、とか。狙ってる場所がどうだ、とか。
なんともまぁ「俺様が教えてやる」みたいな物言いですこと。
まぁ仕方ない。相手はおじいちゃんみたいな人ですからね。
「そうですか～。そうですか～」と聞いていたんだけどね。
そのうち自分の釣り自慢みたいのも始まって。
俺は独自の仕掛けでこの場所でメジナを何匹も釣っている、とか。
しまいには黒鯛を釣るのなんか簡単だからやらない。食べても美味くない。ですとか。
・・・
（僕の心情、お察しください）

「早く大きいの釣って、竿が曲がるところ見せてよ～」
「・・横空いてるから自分でやってくれよ。おっさん相当上手いんだろ？ガンガン釣り上げるの、是非見せてくれ」
ちょいと乱暴な口調でお答えさせてもらいました。
それでも急にキレ気味にタメ語で話してやっても、まだなんだかんだ言いながらニヤニヤしてたな。
そのうちどっか行ったが。

まったく。こちとら休日を楽しんでる、つーのにな。
大抵はいい人なんだよ。いつも釣りに行って堤防で話方々。
ホントに丁寧な人ばっかり。
ただね。どのくらいだろ？２０回に１回くらいかな？頭来る奴が現れるんだよなー。
今回のなんて俺が一番嫌いなタイプだ。
先天的に偉そうで、人にモノ教えたり解説したりするのが快感のジジイ。

こいつが去った後、俺の不穏な空気を察しとったんだろう。
最初のおじさんが、またいろいろ話し掛けてくれました。
すみません。俺、お知り合いの方に頭きちゃいました・・
話し掛けてくれてありがたいやら、申し訳ないやら。

・・
釈然としない気分のままの帰り道。
コンビニに寄ってコーヒーを購入。レジ横の豆から挽いてくれるタイプのやつ。
レジにいたのはバイト入りたてみたいな高校生のような女の子。
「ブレンドコーヒーのＳサイズを１つ」
「えっと、あの。ブレンドコーヒーはホットですか？アイスですか？」
（ブレンドはホットしかない気がするんだけど・・）「ホットをください」
なんかもうあたふたしててね。俺が出した小銭落っことしちゃったり。
ローソンは自分ではなく、店員さんが作ってくれるようです。
「えっと、お砂糖とミルクは・・」
「１つづつ入れてください」
「あの・・お砂糖とガムシロップがあって・・」
「え～と、うん。ホットだからお砂糖を入れてくれる？」(←優しく)
「あ！ガムシロップは、アイスコーヒー・・？？」
「うん。そうだね」(優～～しく)
「す、すみません！すみません！」
・・
・・か、かわいい！！
最高！１００点！いや１２０点！！
（そうです。僕はバカです）
いや～、いい物見せてもらったな～。今日沼津まで来てよかったな～。
（ご存知のとおり、僕はバカです）
ええ。とたんにいい気分になりましてね(笑)
鼻歌なんぞ歌いながら車運転して帰ったのであります。

ホットは砂糖。アイスはガムシロップ。
簡単なことだけど、覚えてくれたかな？
いいこと教えてあげたな、俺。
ああ。誰かにモノを教えるって、なんて快感・・
・・はっ！
いけねいけね。そういう奴が一番嫌いなんだ、俺。
でも偉そうにはしてないよ？ホント、全然してないって。
しかし若い娘はいいですな～。可愛らしいったらなかったな～。
あ。やばい。俺、エラそうにはしてないけど。
エロそうになっちゃってました。