３番さんはギリギリ参加ライン。

今まで何回かね。
婚活パーティやら、出会いのイベント、みたいのやら。
行ったことがありまして。
まぁその都度、ここで面白おかしく結果なども報告して(笑)
そんな感じなのですが。
私、渡瀬さん。昨日また婚活パーティに行ってきました。

ただ今までのとはちょっと違って。
誰かに誘われて、とかじゃなくて。
軽い出会いの場。みたいのでもなくて。
もうホント、ガッツリとしたやつ。
それを自分でネットで探して。お金を振り込んで。
１人で参加してきました。

結構迷いに迷ったんだよね。
ネット上で検索して見付けたものの「どうする？マジで参加するの？？」なんて。
だって『男性３５歳くらいまで』って書いてあるんだもん。
くらい・・俺、３６。
「３６でもいいですか？」って問い合わせたら「いいですよ」ってお返事だったんだけど。
散々ずーっと考えて。全勇気振り絞って。うわーーー！ってな感じで。
『参加する』のボタンをクリックしたんだぜ(笑)
普段全然着たこと無いような襟付きのシャツ買ったりしてね。
結構気合い入れて臨んだのよ。
その日が来るのが待ち遠しいような、怖いような。

いよいよ当日。
しかし。もう自分でも驚いちゃったんだけどさ。
え？マジで？なんて思ったんだけど。
俺、すっげー緊張してるのよ。行きの電車の中から(笑)
自分で「俺ってこんなに肝が据わってなかったっけ？？」なんて考えちゃうほど。
普段ライブハウスのステージ立ったり、人前でしゃべったりするのも得意な方なのに。
これでもか！ってくらい緊張しちゃってさ。
会場に入るのに、ホントに心臓が口から飛び出すんじゃないか。ってなくらいになってしまった(笑)
あはは。だせー。
意を決して入っても、なんだかカッコいい男性ばっかりで緊張感は高まる一方でね。
そんな中、胸に『３』って書かれたプレートを付けたりして。

でも、いざ始まったら。
腹は決まるもんです。緊張など吹っ飛ぶもんです。
自分で言うのもなんだけど、結構頑張ったよ。
３番さん、頑張りましたよ。
気になる女の子には積極的に話し掛けて、アプローチして。
最後には１対１で話をできた女の子も数人いたし、なんつーか。
ホント、自分で言うのもなんだけど、少し手応えがあったんだ。
もしかしたらイケるんじゃないか？なんて。

第５志望のお相手まで紙に書いて提出していい、なんつーシステム。
つまり俺が書いた５人のうち１人でも。
さらに誰かが志望の５人のうちに俺を入れてくれていればカップル成立。
１対１で話して好感触だった子もいるし、もうね。
なんだかちょっと自信があったんだ。
１人くらいは俺を５人の中に入れてくれるよ！って。
最後の結果発表の間、男女別の部屋に入って待つんだけど。
隣にいた男の子に「いや～、なかなか難しいもんですね～」なんて話しかけながらも、どこか『俺はイケるぜ』なんて思ってました。

ここをご覧の賢明な皆様ならもうお気づきでしょう(笑)
これだけフリみたいのがあれば、もう分かるよね。
そう。司会者さんの「今日のカップル発表！」で、俺の番号３は。
ついに呼ばれることが無かったのです。

なんかちょっと信じられなくてね。呆然としてしまって。
え？マジで？なんかの間違いじゃないの？？
なんて思ってるうちに「残念だった方はお疲れ様でしたー」なんて会場から出されてしまって。
なんだか呆気にとられてしまいました。会場の外でしばらくつっ立って。
なんか頭、真っ白。あっという間の時間だったな。

電車乗って自分の駅で降りて。ちょっと歩いたら、近所に住んでる同級生にばったり会いました。
お子さんと一緒にお散歩。「ポケモンを捕まえるんだー！」なんつって。
かわいいもんです。「大きくなったねー！」なんて話して。
「お盆休みあるの？また時間あるとき飲もうよ」なんて話して。
ふいに「ワタちゃんは今日はどこか出かけてたの？」なんて聞かれてしまって。

こんなの、いつもならさ。
すかさず「ちょっと聞いてくれよ！それがさ～・・」なんて。
話に尾ひれはひれ付けて。すっごい面白い話に仕立て上げて。
ここぞとばかり、ワーって喋るんだけど。
「うん。まぁ、ちょっとね」なんて誤魔化して。
「またねー！」なんて別れてしまった。

自分の中にもう１人冷静な渡瀬さんがいて
『おいおい！何隠してるんだよ。そんなの面白く話せよ！』なんて声が聞こえたような気がして。
その瞬間、自分がすごいカッコ悪い気がして。
自分の事が大嫌いになったんだぜ。

せっかく生きてるんだから。誰か１人くらいからは好かれたい、なんて思ってるんだけど。
まずは自分を好きになれるように頑張らないといけないのかもしれない。
俺には婚活パーティはまだ早かったのかな？
早かった。あと何年かくらいは、自分を好きになれるように頑張って・・・
・・あ。
「男性３５歳くらいまで」に３６で参加してきたんだった。
遅いくらいだったのね。