木を切る。

職場の工場の横に立ってる事務所が、もう文字通り傾きかけてきちゃってて。
立て直すことにしました。
工場ができた３０年前は、緑地帯と言って「敷地内にこれだけの木を植えなさいよー」ってな市の規定があったらしい。
でも今はもうそんな規定は無いそうでね。
３０年前に植えて、そのまますごい勢いで大きくなってしまった木々を伐採する事になりました。
松、桜、椿、マテバシーなど。
松は２本あるんだけど、結構バカでかいのよ。

親父が、木を伐採するのにお清めだかお祓いだかしなければ、なんて言い出してさ。
俺は「え、マジで？わざわざそんなんするの？？」って感じだったんだが。
結局、お酒やお米、塩なんかを撒くことになりました。
それでも俺は「なんのこっちゃ」って思ってたんだけどね。

しかしいざ業者さんがきて、伐採が始まったらさ。その作業を見たらね。
電ノコですげー音立てて切られてく所を見たらさ。
やっぱちょっと申し訳なくなってしまいました。
人間の勝手な都合で植えられて、そんでまた勝手な都合で切られるんだからね。
悪い事してるな、ってね。
そん時なってやっと「ごめんさない」って思いました。

俺は宗教的なもんとか霊的なもんとかスピリチュアル？そんなの一切信じてないと言うか、興味も無いんだけどね、少し「お清めみたいの、やってよかったかもな」なんて思いました。
それが効果あるかどうかなんて分からないけどね。
ちょっとだけ、気がまぎれると言うか、罪滅ぼしになったかな？とか。
もしかしたらそういう感じで必要な事なのかもしれないね。