大胡田先生の話。

もう３日も前の事なんだけど。
全盲の弁護士、大胡田誠さん講演会 「困難と闘うすべての人へ」
に行ってきました。
行ってきました、っつーか、俺は主催者側なんだけどね。

１２歳で目が全く見えなくなってしまい、そんなハンデを背負いながら弁護士になった大胡田さん。
俺は名目上、主催した会の「代表」なんつー立場である為、おもてなし係。
結構控室でお話しさせてもらいました。
本当は弁護士の先生で偉い人なんだろうけどね。
歳も近いってこともあって（俺の２個上(！)）なんだか途中から友達感覚で話してしまいました。
すっごい温和で、とにかく優しそう～な方でね。

俺は事前に大胡田先生の本も読んでたから、なんか一方的に知ってる人！みたいな感じで(笑)
ギター弾ける、なんて本に書いてあったからさ。
「先生ギター弾くんですよね？俺もバンドやってるんですよー！」なんて
「どんな音楽なんですか？」
「それは、その～・・パンクっつー・・」
「パンク？・・セックスピストルズとかですか？」
「そうそう！知ってるのー！？」みたいな(笑)

講演のお話も面白い・・つったら失礼か？興味深い話だったな。
難しい事は無いし、「目が見えない」ってのは理解できるが、実際に話を聞くと全然想像できなかった事が大変なんだ！なんて気付かされた事もあったし。
「缶詰は開けるまで、何が出てくるか分からない」とかね。
先生が体験したムカつく話（差別的なね）とかは、ホント聞いてるだけで、俺も腹立たしい事この上なかったもんな。
「小学生の頃、理科でホウ酸を使う実験があって、先生が『ホウ酸は目薬の材料に使われてます』なんて言うもんだから。こっそり教室からホウ酸を盗んで、夜な夜な目に擦り込んでた時期があったんですよ～」
って話がヤバかったな。
なんだろ？先生的には笑い話の一種なんだが、なんかガッとやられたんだよね。

お客さんも大勢来てくれてよかった。予想以上に来てくれてメンバー一同ホッとしたんだよね。
お話が終わった後の質疑応答の質問タイムで、聴いてた人からの質問が次々出て、止まらなくなってるのが印象的でした。
普通こーいうのって、ほとんど手あがらないよな。

最後は俺ら主催者たちと先生を囲んで、ささやかなお食事。
「ホウ酸の話がヤバかったです！俺も小学生の頃、ジャンプの裏表紙に載ってた３万円の「背の伸びる体操ビデオ」なんてのをお年玉はたいて買っちゃって、毎晩やってた時期がありましたから！」なんつって。
バカなこと抜かして笑い取りました。
楽しい席になるように心がけます。先生も「今日は楽しかったな」なんて思って帰ってくれてたらいいな。
わざわざ小田原まで来てくれてるんだからね。




バカ面で写真を撮ってしまったが。
しっかしまぁ。本当にすげーよな～。
まったく目が見えないのに司法試験突破して、弁護士の先生。結婚してて嫁さんも全盲で、さらに２児の父親。
ホント、くだらない文句言ってられなくなるよ。