幸せの条件。

父親が仕事関係の若い女の子と話をしていました。
結婚とか、そういう話。
その女の子の知り合いが、高校生で子供ができちゃって・・とか、身の周りでも１０代でママになった友達が多くて、とか。そういう話題で。
親父は「すごいね、すごいね」などと言いながら話を聞いていました。

その様子を、俺は横で見てたんだけど。
なんだか俺、う～ん・・なんでだろうな？もの凄いムカつくような心境になってね。
ムカつく、なんてのは語弊があるか。とにかくいい気分がしなかった、て事。
お門違いもいいとこだって事は、自分でも解ってるんだけどね。
何も悪いこっちゃない。間違ってんのは俺の方だ。
でも、なんだろ。ホント虫唾が走るような感じだったんだよ。

先日、結婚している同級生の家で、みんなで集まってお酒を飲む機会がありました。
俺は車だったため、１滴も飲んでいないんだが。
みんなは結構酔って饒舌になってきて。
その中の男数人で「２０の頃はナンパばかりしてたよな～」ってな思い出話が始まりました。
そいつらはその頃から結構つるんで、週末に当時賑わっていた小田原のナンパスポットみないな所で行っては、女の子に声を掛けていたらしい。
「あの女覚えてる？」「いたいた～！」なんて、話は盛り上がっていて、昔は相当遊び回っていたらしい。
「あの頃はアツかったな！」なんて。
当然俺は、そんなのは１度もした事がないので、黙って聞いていました。

その日は招かれた家の友人の誕生日で。
そんな話をしてるなか、幼稚園生の娘さんが「パパお誕生日おめでとうー！」って、ケーキを持ってきました。
「おお、サンキュー！」なんてパパは笑顔で、本当に幸せそうな光景でした。
昔の女遊びの話をしていた他の友人達も、今ではみんな綺麗なお嫁さんがいて、家庭を持っています。
みんな幸せそうだ。すごいうまい事、やってやがる。

・・・
とまぁ、しおらしく書いてみたが、もうね。
うん。ぶちまけるが「なんでじゃー！！」みたいな心境だぜ！
若い頃、手当たりしだい女の子と遊び回って。当然、眉をひそめるような事も多々しだだろう。
なのに。なのに・・
なーんでお前らが幸せになっとんのじゃー！！
おかしくねぇか！？なんで不真面目な方が、いい目を見てるんだよ！
逆だろ！普通逆だろ！そういう奴らは結局最後は女の子に相手されなくなって終わり、とかのオチなんじゃないの！？

幸せになるべきは、俺の方であるはずなのに！本来、俺なのに！
真面目だったぜ～。俺とか。結構、俺とか。
女の子に声掛けるなんてもってのほか。
遠くから見てるだけで精一杯ですよ。
たまに近くで見るときは、雑誌かビデオですよ。
あの頃アツかった、なんてのとは真逆！
さっぶ～い青春時代でした。ナンパどころか寒波です。寒波到来。

品行方正。清廉潔白。あっちは淡白。
こんなに真面目な青春時代を送った俺が。俺が・・今になってこのざまとは・・
・・
どうやら間違っていたようだ。
「真面目にやれば報われる」ってのは、どうやら俺の絵空事。思い違いだったらしい。
さてと。じゃあちょっと女でも引っ掛けに行ってくるわ。
え？ああ、いやいや。
ちょっとその、真面目なボクが見るビデオを借りに。