あの頃の思い出。

俺がまだ１０代だった頃。全ての事が上手くいかない時期があった。
信じてた友に裏切られ、愛する人には想いが届かず。
やる事なす事、全て裏目に出る。
夢は遠のき、理想と現実があまりにかけ離れている今の自分に嫌気がさした。
自暴自棄になり。
信じられるものは何も無かった。

意味も無く海へ行った。
何も考えたくなかったんだ。
普段あまりスイッチを入れることの無い、小さいラジオを持って行った。
波は穏やかで、心地いいはずの海風も、まるで俺をあざ笑っているかのようだった。
自分の小さすぎる存在に、立ち尽くした。
憎らしいくらい青い空とは裏腹に、俺の心は晴れることはなかった。

スイッチを入れたラジオから、１曲の歌が流れてきた。
Born to lose, Born to lose と繰り返し歌われる曲だった。
負けるために産まれてきた。負け犬人生。
まるで俺の歌だな。そう思った。
そんな歌詞のわりに明るく、調子っぱずれたような曲だった。
ふと、心が軽くなるような気がした。

ハートブレイカーズというバンドの曲だった。
パンクロックという音楽らしいという事を知った。
その日から、俺はそのパンクロックに、のめり込んでいったんだ。

・・・
・・・みたいなさー！そんなエピソードでもあればカッコいいんだけど。
なんとな～く好きになって、いつのま～にか夢中になって。
パンク好きで、早１０年以上。
他にもいろんな趣味に手を出したけど。
ますます好きになる一方だな。この音楽だけは。
全然飽きないのよね。別に激的なエピソードなんてなくても。

明後日はライブ。
今年のライブはこれで最後、この先は最低でも４ヶ月(ヘタしたらもっと)はステージに上がりません。
見に来て！とはなんか恥ずかしくて言いませんが。
その～・・ね。もしよかったら。って。
そんな感じ。